プラ型/ダイカスト型/各種精密金型/機能部品/プラズマ窒化/PVDコーティング/真空熱処理/窒化/BPN処理/TiN/CrN/DLC/CPN処理で耐摩耗、耐腐食、離型性、シボや鏡面の保護






Nitriding/Nitrocarburising

金型に強い不二越冶金ならではの視点でイノベーションした
最良の低温プラズマ窒化、BPNを御紹介いたします。


BPN処理(バイポーラパルスプラズマ窒化)
Bipolar Pulse Plasma Nitriding
熱処理とPVD処理に換わる窒化プロセス
BPN処理は、下図にそのメカニズムを示してありますが、バイポーラパルスプラズマの電場中でイオン化させた窒素をFeと反応させて、非鉄を除く広範な鉄鋼材料に高硬度の窒化鉄を形成させます。
このプロセスでは、窒化鉄の形成が困難なステンレス鋼や鏡面ラップ層に、目的とする窒化鉄を低い温度で、しかも色調を変化させないで形成させます。
本法の特徴は、金属同士の、あるいは複雑な樹脂との摩耗、潤滑、腐食、離型などの向上と金型製作コストの低減、もしくは金型精度の維持を図る上で欠かすことのできない表面改質処理です。

■BPN処理の特徴と効果 5つのポイント■

ポイント1
BPN処理はバイポーラパルスでのプラズマ窒化で、色調の変化なく、高硬度で耐摩耗性と耐食性に優れている緻密な窒化鉄(Fe4N)を広範な金型材料に薄くも、厚くも低温度(400℃前後)で、しかもアンモニアレスで形成させる最先端技術を駆使した窒化プロセスです。

ポイント2
BPN処理では、処理温度が低いので変形はなく、変寸は100ミリに対して0.005ミリ以下の膨張で処理されます。
なお材料によって窒化性の違いがあるので、具体的な部分は事前のお問い合せにてご確認下さい。

ポイント3
ステンレス鋼へのBPN処理では、表層にクロムと窒素の化合物が析出していない高硬度の窒化鉄を10〜20ミクロン形成させ、耐摩耗性と耐食性を大幅に向上させます。

ポイント4
BPN処理による面粗度の変化は極めて少なく、超鏡面ラップ層でも僅かに曇る程度であり、一般的な研削加工面では色調の変化はなく、処理前の肌色で処理されます。また、つや出し絞においても、ほとんど変化しないので、つやを出すための再加工は不要です。

ポイント5
BPN処理では真空中でアルゴン水素でのプラズマクリーニングを施し、不活性被膜を除去するので、窒化鉄の形成が困難なステンレス鋼や超鏡面ラップ層などの特殊な性状の表面でも均質均等に窒化鉄を形成させます。もちろん、アーキングによる稲妻状のキズは絶対に生じません。


BPN処理の概要

BPN処理で得られる窒化鉄の表面と断面の硬さは、鋼種によって多少の差異を生じますが、いずれの材料においても、高硬度で耐摩耗性と耐食性に優れている窒化鉄を形成させます。
処理温度は、被処理品の材質や要求品質の内容で変えますが、低炭素鋼の場合は550〜600℃で、ステンレス鋼を含む合金系材料の場合は380〜420℃の温域で処理します。
変寸は、合金系材料の場合、硬さ分布に示してある標準の処理条件では、250ミリの長さに対して、0.005ミリ以下の膨張変寸で処理されます。ただし、3ミリ以下の肉厚品については、その厚さによって変寸量に差異を生じます。
変形は、処理温度が低いので、複雑形状のものでも生じません。
耐食性は、低炭素鋼ではFe3N(ε)を、構造用合金材料ではFe4N(γ')を形成させ、ステンレス系の材料では表層にクロムと窒素の化合物の析出がない窒化層(最終面の写真参照)を形成させるので、耐摩耗性はもちろんのこと、耐食性は母材素地より優れている窒化鉄が得られます。
BPN処理による色調変化は、鏡面ラップ層では僅かに曇りますが、一般的な研削加工面では変化なく処理されます。従って、後磨き(ラップ作業)は不要です。また、つや出し絞も変化しないで処理されます。
BPN処理による合金系材料への窒化鉄は、上記してありますが、Fe4N(γ')で形成されるので、高面圧での摩擦摩耗でも、硬化層が剥離したり鋭角部に刃こぼれを起こしたりすることはありません。
処理可能な大きさは、有効寸法φ1000×H1800ミリで、最大挿入重量3000kgまで処理できます。
処理実績は、全国的に受注しており、処理効果は、耐摩耗、耐食、離型、外観性などで高く評価されています。
BPN処理の日程は、休業日を除いて毎日処理しており、午後2時半迄にお引き受けしたものは休業日を除き翌日ご返却いたします。


標準処理条件での硬さ分布


 BPN処理は、高電圧、低ガス圧中でのガス放電による電場中で、窒素のイオン化を図り、Feと反応させて、ステンレス鋼を含む広範な鋼の表層に、高硬度で耐摩耗性と耐食性に優れている窒化鉄(Fe4N)を形成させます。
 左図に示した硬さ分布は、精密金型に多用されている材料を標準の条件で処理した表層断面の硬さと深さです。


BPN処理の耐摩耗効果


 BPN処理での耐摩耗性は、形成される窒化鉄の硬さと金属同士、あるいは金属と樹脂質との摩擦条件で多少の違いを示します。
 しかし、すべての鉄鋼材料に対して高硬度の窒化鉄を形成させるBPN処理では、千差万別な摩擦摩耗に対して、安定して摩耗、腐食、滑り、離型などの効果を示します。


BPN処理での面粗度の変化

材質と硬さ
(HRC)
BPN処理前後の
面粗度
BPN処理後の
表面硬さ(HV)
処理条件
400℃×△T
処理前処理後
Ra(μm)Ra(μm)
NAK80(HRC40)0.010.07800〜900
DH2F(HRC40)0.010.071000〜1100
CENA1(HRC40)0.010.071100〜1200
EM38(HRC40)0.010.07800〜900
PX5(HRC32)0.010.07800〜900
STAVAX(HRC32)0.010.051100〜1200
STAVAX(HRC53)0.010.051100〜1200
HPM38(HRC53)0.010.0751100〜1200
ELMAX(HRC58)0.010.0551100〜1200

 面粗度の変化を重視したBPN処理では、バイポーラパルス電圧、処理室内の圧力、窒素濃度、処理温度などを被処理品が必要とする品質に合わせた条件で処理します。特に鏡面粗度の変化では、パルス比を小さくし、微細ば波動のプラズマで処理するため、面粗度の変化は色調変化もなく僅少です。


  
 (1)
  
 (2)
  
 (3)
 写真(1)、(2)、(3)はプラ型に多用されている材料の、写真(4)、(5)のステンレス鋼には耐食性と耐摩耗性に優れている窒化層が形成されます。組織はステンレス鋼を腐食させるマーブル液で検出したものです。表層に形成されている窒化層は腐食されておりません。
  
(4)
  
(5)


BPN処理 実用効果例

用途金型材料処理条件と硬さ
プラ型
ゴム型
NAK80、NAK55、EM38、PX5、
PLAMAX、HPM7、HPM1、
HPM2、HPM50
BPN標準処理
HV800〜900
DH2F、FDAC、CENA1、SKD11、
DC53、SLD8、SKH51、ASP〜、
HAP〜
BPN標準処理
HV1000〜1200
実 用 効 果
未処理との比較
GF20%以下の樹脂成形、型寿命5倍以上、処理変形なし。変寸は250ミリの長さで0.005ミリ以下。点、線、偏り負荷での摩擦摩耗に対して窒化層の破壊、剥離なし。鏡面の面粗度変化僅少。研削面の色調は光輝で処理されるので、処理後の磨き作業不要。その他耐食、離型性の改善向上。
GF20%以上の樹脂には、高硬度の得られる下段の材料が効果大。

用途金型材料処理条件と硬さ
プラ型
ゴム型
STAVAX、HPM38、
S-STAR、RAMAX、
HPM77、G-STAR、
SUS440C、ELMAX etc
BPN標準処理
HV1100〜1300
実 用 効 果
未処理及びPVD処理との比較
高GF添加樹脂成形、実績評価大。窒化層の刃こぼれ、剥離なし。金属同士の耐摩耗性と潤滑性の向上及び耐ガス腐食効能大。超鏡面ラップ層への窒化形成、肌荒なく、均質、均等。

用途金型材料処理条件と硬さ
プラマグ型HPM75、SUS316、SUS304BPN標準処理
HV900〜1200
実 用 効 果
未処理及びPVD処理との比較
耐摩耗、耐焼付性の向上顕著。耐食性と非磁性値の低下なし。


用途金型材料処理条件と硬さ
ダイカスト型SKD61、各種SKD61改良鋼BPN標準処理
HV900〜1000
実 用 効 果
白色化合物の形成なし。ヒートチェックと溶損効果大。


用途金型材料処理条件と硬さ
各種金型

高機能部品
上記の材料BPN+PVD複合
(TiN、CrN、DLC)
実 用 効 果
PVD処理のみとの比較
密着強度、耐圧強度、潤滑、離型性の改善向上顕著。高GF添加樹脂成形、耐摩耗、耐食効果実績断然。





ラインナップ

Vacuum Heat-treatment
真空熱処理+応用技術
(時効処理、析出硬化処理、etc)

Nitriding/Nitrocarburising
VN(ブイナイト)処理
BPN処理
BPN/OX処理
SN(エスナイト)処理

PVD Coating(PVDコーティング)
タフコートT(TiN)
タフコートC(CrN)
タフコートD(DLC)
複合処理
鏡面+離型対応コート(Cr2N等)

CPN処理
(複合カーボンコーティング)